Jiangsu UniversityとRMIT Universityの研究グループが、電気流体力学ジェットにおける液滴形成過程を分析しました。
この研究成果は、Experimental Thermal and Fluid Science (2020): 110054に掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Wang, Zhentao, et al. "An Experimental Investigation on Cone-Jet Mode in Electrohydrodynamic (EHD) Atomization." Experimental Thermal and Fluid Science (2020): 110054.
電気流体力学ジェットにおいて、メニスカスは頂点が引き延ばされた円錐の形を取り、その先端がジェットとして分裂して微細な液滴が発生します。
同研究グループは、電気流体力学(EHD)ジェットにおける液滴形成過程、コーン形成過程を高倍率レンズを搭載した高速度カメラを用いて観察し、分析しました。
また、メニスカスの表面にかかる力を用いて、液体コーンの変形を調べています。
観察および評価の結果、非常に「低い」流量と低い印加電位においてチョークジェット領域が見られるのに対し、脈動ジェットは「高い」流量と低い印加電位で観察されることを示しました。
また、液体流量が固定されている場合、エタノールにおいては狭い範囲の印加電位で安定したコーンジェットが発生し、ジエチレングリコール(DEG)を用いた場合では比較的広い範囲の印加電圧において安定したコーンジェットが発生します。
安定したコーンジェットモードで凸状、直線状の側面、凹状の異なる形状のコーンが、固定流量の印加電位の増加とともに観察されました。
通常の電気ストレスはメニスカス表面を毛細管端に向かって押し、円錐角(drs / dz)が増加する粘性力ストレスによる圧力と釣り合いが取れます。接線応力はメニスカス表面を駆動し、ジェットを加速させます。
したがって、コーンは、凸面、直線面、凹面のさまざまな形を取ります。
円錐の形状も流量の影響を受けます。コーンの先端は、「低」流量では太く、「高」流量では鋭くなります。
一方、コーンの先端から噴出されるジェットは、流量が増加するにつれて長くなり、太くなります。
液体の特性も円錐の形状に影響しています。
さらに、脈動コーンジェットにおける動作パラメーターと液体特性の影響を説明しています。
無次元流量の関数としての無次元直径は、スケーリングの法則に従っていることを確認しました。
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