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超音波振動基板への液滴の衝突過程

Tsinghua University等の研究グループが、超音波振動基板への液滴の衝突過程を観察しました。

この研究成果は、Experimental Thermal and Fluid Science に掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Zhang, Haixiang, et al. "Dynamic behaviors of droplets impacting on ultrasonically vibrating surfaces." Experimental Thermal and Fluid Science (2019): 110019.


超音波振動は、液滴霧化および航空機の防氷/除氷の分野で幅広い用途があります。


本研究では、超音波振動表面への液滴衝突における動的挙動を実験的に調査しました。

液滴の衝突過程として、エッジスプラッシュとサーフェススプラッシュを含む2種類のスプラッシュモードが観察され、更にサブドロップレットリバウンドと呼ばれる新しいリバウンドモードが確認されました。

表面スプラッシュは、主に表面毛細管波のファラデー不安定性によって引き起こされ、多数の気泡の出現は、キャビテーションも影響因子の1つであることを証明しています。


空力と表面張力の相互作用を分析することにより、エッジスプラッシュの臨界曲線が得られました。

頂点での毛細管波の収束は、小滴のリバウンドに寄与します。さらに、液滴の広がりと二次液滴のサイズ分布に対する衝撃速度と超音波振動振幅の影響が解明されました。

また、励起振幅を大きくすると、二次液滴のサイズ分布が広くなり、平均サイズが大きくなることを確認しました。


研究では、さらに事前に形成された凍結氷がある場合とない場合の超音波振動表面にそれぞれ衝突する過冷却水滴の動的プロセスを調査しました

超音波振動は液滴の飛散を効果的に促進し、表面が凍結した状態でも氷の蓄積を防ぐことを確認しました。

さらに超音波振動の防氷効率は、超音波振動振幅の増加とともに増加することを確認しました。


本研究の結果は、超音波振動を使用して、液滴の広がり、霧化、および防氷を制御することを可能にすると期待されます。


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