大阪大学、京都大学、富山大学の研究グループが、インクジェット印刷により、細胞微細パターンの製造方法を開発しました。
この研究成果は、Biofabrication (2019)に掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Gantumur, Enkhtuul, et al. "Inkjet micropatterning through horseradish peroxidase-mediated hydrogelation for controlled cell immobilization and microtissue fabrication." Biofabrication (2019).
今回の研究では、ヒドロゲル上に細胞接着性および非細胞接着性を有する微細なパターンをインクジェット印刷により作製しました。
細胞の接着性、非接着性のコントロールは西洋ワサビに含まれる酵素であるペルオキシダーゼの触媒反応により実現されたとのことです。
作製されたサンプルにおいて、細胞接着領域上の細胞は正常に整列し、認識可能な微細パターンが得られたとのことです。
さらに、本研究によって提案されたシステムは、既に細胞を接着した後、非細胞接着領域を細胞接着領域に切り替えることにより、複数の細胞種のパターン化を可能にしたとのことです。
今回の研究で開発したシステムは、任意の微細な細胞パターンおよび微小組織の作製に有用であり、多様な生物学的応用につながると思われるとのことです。
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