Mustansiriyah UniversityとThe University of Sheffieldの研究グループが燃料液滴の燃焼において発生する液相プロセスを調査しました。
本研究成果は、Experimental Thermal and Fluid Science (2020): 110084に掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Faik, Ahmad Muneerel-Deen, and Yang Zhang. "Liquid-Phase Dynamics during the Two-Droplet Combustion of Diesel-Based Fuel Mixtures." Experimental Thermal and Fluid Science (2020): 110084.
燃料液滴の燃焼中に発生する液相プロセスは、特にバイナリ燃料液滴において燃焼プロセス全体の動作を決定する上で重要です。
このため、これらのプロセスを理解することは、二元燃料液滴の燃焼を説明するために不可欠です。
しかし、このようなプロセスの実験的調査は、非常に小さい燃料液滴内における非常に短時間の現象であるため、観察及び調査が困難でした。
このような背景から、同研究グループは、高速イメージングによって、液相ダイナミクスを含むバイナリ燃料液滴燃焼の定量分析につながる後続の画像処理を行いました。
本研究では、ディーゼル燃料がベースである2つのカテゴリのバイナリ燃料を準備して利用しました。
最初のカテゴリーはバイオディーゼル/ディーゼルおよびバイオエタノール/ディーゼルブレンドであり、2番目のカテゴリーはディーゼル中水および水中ディーゼルエマルジョンです。
観察に適した光学セットアップを開発し、液滴燃焼の追跡に使用しました。
結果として得られる液滴画像の倍率は、実際のサイズの最大30倍であり、最大40,000 fpsの高速イメージング速度で液滴内部を視覚化できます。
この設定により、2つの隣接する2成分燃料液滴の燃焼中に、核生成、気泡形成、パフ化、微小爆発、および二次霧化の空間的および時間的追跡が実行されます。
燃焼速度定数が評価され、孤立液滴燃焼と同じ傾向があることがわかりました。
ただし、相互作用液滴燃焼の液滴燃焼速度定数と孤立液滴燃焼の速度定数の比は、1よりも高くなります。
これは、相互作用する燃料液滴内の核形成率についても同じです。
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