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水性インクと添加剤の関係を調査

Soochow Universityの研究グループが、インクジェット用水性インクと添加剤の関係を調査しました。

この研究成果は、Journal of Molecular Liquidsに掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Gao, Chengyong, et al. "Controlling the micro-structure of disperse water-based inks for ink-jet printing." Journal of Molecular Liquids (2019): 111783.


インクジェット技術は様々な分野で活用されている技術であり、本技術が活用されている大きな市場の一つがテキスタイルです。


同グループは、インクジェット印刷用の水性インクの性能に対する添加剤(ポリビニルピロリドンPVP、グリセロール、エチレングリコール)の効果と、そのような添加剤が水とどのような相互作用をするか調査しました。


グリセロール、水、PVP(K15、K30、K60)、エチレングリコールの含有量を調整した13種類のインクを準備し、、添加剤の溶解度パラメーターをグループ寄与法によって計算しました。低磁場核磁気共鳴(LF-NMR)は、インク中の結合水、微細構造内水、および微細構造外水の存在を明らかにするために用いたとのことです。


このような調査の結果、最適なインク(Y5K30)は、線幅の相対的変化が小さく(0.4%)、シャープネスに優れていることを確認しました。最適なインクでは、インクに添加材による微細構造が存在し、インク中の溶媒の移動性と布地へのインクの拡散が減少しているとのことです。

PVPと分散染料は強い親和性を持ち、生地の色深度と色堅牢度の向上に役立つとのことです。


本研究成果は、インクジェット印刷による織物印刷、特にポリエステル織物などの合成繊維に適したインクの設計に役立つと期待されます。


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