東芝三菱電機産業システム株式会社は、独自のミスト成膜技術により、カーボンナノチューブの薄膜化に成功したと発表しました。
カーボンナノチューブは導電性に優れ、強度と柔軟性を兼ね備えた材料として注目されており、さらにフィルム状にすることで様々な分野へ用途が広がることが期待されています。
特に、透明導電性フィルムとして実用化された場合、太陽電池セルの大面積化や自由な形状をした、新しいディスプレイパネル等の実現が期待されている材料です。
今回は、カーボンナノチューブ原料をミスト化し噴霧する独自のミスト成膜技術により、「厚みが100ナノメートルの均一な膜厚」を実現することに成功し、また同時に、透明導電性フィルムとして「透過率90%以上」も達成したとのことです。
同社では、今後、カーボンナノチューブ薄膜の早期実用化に向け、プロセス条件等の一層の最適化を図る予定とのことです。
引用元プレスリリース:
https://www.tmeic.co.jp/news_event/pressrelease/2018/20180316.pdf
同社の透明導電膜成膜装置のサイト:
https://www.tmeic.co.jp/product/innovation/mist_cvd/
コーティングの原理図:
ミストCVD法の基礎が知りたい方はこちらへ:
http://www.nano.kochi-tech.ac.jp/tosiyuki/PDF/CVDsss-mist.pdf
Comments