University of California-Riversideの研究グループがカーボンナノチューブを用いた大気質モニタリング用のガスセンサーを開発しました。
本研究成果は、Sensors and Actuators Reports (2020): 100011に掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Su, Heng C., et al. "Chemiresistive Sensor Arrays for Detection of Air Pollutants Based on Carbon Nanotubes Functionalized with Porphyrin and Phthalocyanine Derivatives." Sensors and Actuators Reports (2020): 100011.
大気汚染は深刻な環境と健康の問題であり、排出削減のための規制ツールとして、正確かつタイムリーな大気質モニタリングが必要です。
このような背景から同研究グループは、NO2、SO2、およびO3の検出と定量化のための高密度センサーアレイを開発しました。
なお、これらの3つ物質は、大気質指標(AQI)の監視に使用される大気汚染物質です。
ガスセンサーアレイは、大環状化合物の化学選択性と光活性特性を半導体単層カーボンナノチューブ(SWNT)の化学的および電気的感度と組み合わせることによって達成され、光調整可能な選択性と感度を備えた化学抵抗性ガス検知の原理に基づいて動作します。
本研究では、メタロフタロシアニン(MPc)誘導体またはメタロポルフィリン(MPor)誘導体のいずれかで機能化されたSWNTのハイブリッドナノ構造を構成するセンシング材料を印刷可能なインクに配合しました。
アレイ内の各センサーは、相互にかみ合ったプラチナ電極上に感知材料をインクジェット印刷することによって製造されています。
センサーアレイは、照明条件と特定のセンシング材料のさまざまな組み合わせの下で、NO2、SO2、およびO3に対して調整可能な感度を示しました。
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