Qingdao University of Technologyの研究グループが、静電ジェット用銀ナノインクを開発しました。
この研究成果は、Nanomaterials 10.1 (2020): 107に掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Li, Hongke, et al. "Preparation of Nano Silver Paste and Applications in Transparent Electrodes via Electric-Field Driven Micro-Scale 3D Printing." Nanomaterials 10.1 (2020): 107.
ナノ銀ペーストは、厚膜部品、超微細回路、透明導電膜を製造するための重要な基本材料として、エレクトロニクスのさまざまな分野で広く使用されています。
既存の印刷技術におけるナノ銀ペーストの欠点や課題として、高粘度、高濃度の印刷が困難であるという点が挙げられます。
同研究グループは、この課題を解決するため、電気流体力学(EFD)印刷用の新しい銀ナノペーストを開発し、実際に印刷することでマイクロスケール3D印刷が可能なことを示しました。
新たに開発したインクは、6か月以上の保管期間でナノ銀ペーストの酸化および沈殿凝集がないことを示しています。
ナノ銀ペーストの印刷プロセスパラメータ、焼結プロセス、および導電率に重点をおいて評価を行いました。
また、ナノ銀ペーストの特性を分析し、EFDマイクロスケール3D印刷技術で調製したナノ銀ペーストの実現可能性と実用性を検証しました。
実験結果は、透明電極として機能する印刷された銀メッシュが、高い伝導率(1.48Ω/ sq)と優れた透過率(82.88%)を示すことを示しています。
得られた実験結果は、作製した銀メッシュが優れた加熱特性を持ち、透明ヒーターとして使用できることを示しています。
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