Tiangong Universityの研究グループが、ウール生地への印刷性能を向上するプロテアーゼ酵素とアルギン酸ナトリウムを用いた処理を開発しました。
この研究成果は、International journal of biological macromoleculesに掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
An, Fangfang, et al. "Protease and sodium alginate combined treatment of wool fabric for enhancing inkjet printing performance of reactive dyes." International journal of biological macromolecules (2019).
通常、ウール繊維表面にはスケール(表皮)が存在するため、ウール生地で高性能画像を実現することは困難です。
この課題に対し、同研究グループは反応性染料を使用したウール生地へのインクジェット印刷用として、プロテアーゼ酵素とアルギン酸ナトリウムを使用した新規かつ環境に優しいプロセスを開発しました。
評価の結果、ウール生地のプロテアーゼとSAの組み合わせ処理が、最も深く、明るく、最高の色彩効果を備えた高い色性能をもたらしたことを確認しました。
FESEM、XPS、および濡れ性の分析により、ウールスケールのほとんどがプロテアーゼによって除去され、SAが新しく作成された繊維表面に均一でコンパクトな膜を形成し、より親水性を改善していることを確認しました。
プロテアーゼSA処理されたウール生地は、洗濯および摩擦堅牢度に関する許容可能な強度を示しました。
このプロセスには、AOX放出がゼロで、強度損失が少なく、色堅牢度が十分であるという利点があります。
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